芝居感想十番勝負 前半戦

GWは、四泊くらい東京におりまして、色々芝居を観劇しました
四日間で、四本
総観劇回数は八回という、中々に詰め込んでみた観劇スケジュールなのですが、GWに至るまでにも何本か観ていて、なんか、ついでっちゃあナンですけど、ダダダダッと感想を文字にしときたかったので、えーと、文字にします
毎回の事ながら、個人の偏見と私見に基づいた私による私的な感想になってますんで、「私と感じた事が違う!」とかを不快の原因にされても困りますから、是非、私を困らせないで下さい

ラインナップは、新感線「五右衛門ロック3」、鹿殺し「BONE SONGS」、猫ホテ「あの女」、G2最終公演「デキルカギリ」、柿喰う客「発情ジュリアスシーザー」、M&Oplaysプロデュース「八犬伝」、パルコプロデュース「レミング」、オーヴ版「二都物語」、THE SHAMPOO HAT 「葛城事件」、そしてハートブレイカーズ「サイレントフェスタ」です

十本まとめてなんで、丁寧なものではありません
でも、とてつもなく長くなります
ネタバレばかりです
褒めてるばかりの感想でもないので、そういうのしか求めてない人は、スルー願います
興味のある演目だけどうぞ



あ、あと書き出す前に注意入れますけど、閲覧若干注意物件は「二都物語」、閲覧超厳重注意は「サイレントフェスタ」となっておりんすので、一つ宜しく



新感線「五右衛門ロック3」

いつの公演だよ!!!と、自分で自分に全力突っ込み
今更書くの?と自問して、とりあえず、大雑把にでも…と答えがあったので、大雑把に書くと、内容も、長さの割に軽い、シリーズものに相応しい祭だワッショイ!な作品でした

いや、もう、これ、色々考えて感想書くような作品でもないでしょう?

客演兼実質主演の三浦さんにおかれましては、動けるし、歌えるし、笑いは取りにいってくれるし、さすが、さすが、やんや、やんや!と拍手喝采
実際、「この公演、ロングランで続けたら、死ねるくね?」と思う八面六臂具合に「若くてイケメン」という、劇団員に、最早一切ない成分を全面に請け負っているが故の、客演としての責務を見出してみたり
ソツのない仕事っぷりに、「ソツない! とっても、ソツないよ!」と褒め称えつつ、各雑誌や、文章媒体にて、散々に粟根さんの事を「怖い」「顔が怖い」「無表情」と評した挙句に「だけど、優しい」と仰ってくれて、二秒で「この子いい子!」判定を下した私の事もお伝えしておきます
正体も、中島さんならではの仕掛けという感じで、堂々の主演だなぁ…と大納得
まぁ、一応座長は古田さんとなっておりますが、あんだけ譲っちまってたら、名前のみだよなぁと感じてみたり
何でもかんでも若いものに任せちまって!と思いつつ、最早、そこに憤りを覚える段階にもないなぁと感じてもいるので、三浦さんを存分に使い潰せてよかったね!と言うのみです

あと、なんだろう?
すぐ、「優しみ? 気遣い?」と穿ってしまうのがファンの悪い癖なのですが、劇団員それぞれに、それぞれなりの見せ場を作ろうとした気配が感じられて、やっぱり「心遣い? おもてなし?」という感想を抱きました

私は大阪の前楽と千秋楽にいったので、ガンガンに歌削られっちまってたようですが、劇団員のナンバーも色々あったようで、そうかい、そうかい…と好々爺の顔で頷いてみたり

個人的には、やっぱりじゅんさんが大変じゅんさんしてて良かったなぁっていうのと、まぁ、マローネ様がね!
うん、高田さんが、もう、女優でありながら何もかも全部背負っちまって、それが楽しそうで、イキイキしてて、大好きだなぁ、大好きだなぁって、いつものように、胸を躍らされられました

客演の、他の方々も素敵でしたなぁ
蒼井優ちゃんと、河野さんの兄妹とか、本当に可愛いばっかりだったもの!
可愛いの塊!
LUCKの歌とか、なんなの?!
ワンワンニャーニャーって!
優ちゃんはともかく、河野さん、その歌詞に耐えうるとか怖い!
最早、怪談の領域!と、完全にガタブル
賽の目金次のお兄ちゃんキャラも、最早十八番といっていい、兄貴っぷりで、あの兄妹は本当に宜しう御座いました

浦井さんも、うざーい! 流石に歌うまーい! でも、うざーい! 結論は畜生、可愛い!なキャラクターを前作に引き続き、パワーアップして演じておられて、個人的には「死ね!」と五右衛門に言われた直後に「生きる!」と必死めの声で返す件なのですが、凄く間が宜しかったなぁと思い返しております

高橋さんもかわいかったし(HOBOでも頑張れ!)、村井さんもめい一杯お茶目で貫禄があって宜しかったです
秀吉の、麿赤兒とか、「息子の元カノと同じ舞台に?!」というとこばかりに注目してごめんなたい(ほんとにな!)
流石の迫力
そして、説得力
なのに、愛嬌があって、人たらしと呼ばれた秀吉って、本当にこんなお人じゃなかったのかしらん?と思わせる力に圧倒されました

んで、あとは、そうだね…
エスパーダだよね…(遠い目)
バラサム時に「奇跡や…元黒岩先輩(川原さんの犬顔時の役。 あれは、酷かった。 主に体型が酷かった。 あとは、体型が酷かったね!(二度言う))の起こした奇跡やでえええ!」と私を震撼させたエスパーダが、帰ってきた!!ってんで、正直、私にとってこのお芝居のハイライトはエスパーダでした
もう、エスパーダが出る度に「無駄に優雅!」と慄き、指を鳴らす度に「私の鐘も鳴らしていてよ、エスパーダ!」と震える始末
胸に手を当てる仕草や、剣をハンカチで拭う仕草、一挙一動に異国の一陣の風を吹き渡らせるような気品があって、まさか、あの男がパチンコ狂い等と、誰が察せよう?ってなもんですよ! 実際!(いらない情報)
つか、尋常じゃない位、今回強くって、立ち回りでの最後のボスを担ってるだけあって、あのキンキラキンキラした派手な三人組相手に大立ち回りまでして、存在感負け一切しないで、実力的に優勢である事に説得力ありすぎの剣捌きを拝見させて頂いた挙句、「あ、主演この人だっけ?」という最後の見せ場で勘違いにまで至り、とにかく、五右衛門ロック3の印象=エスパーダといっても過言ではない傷跡を私に残してくれました…
はぁ…格好良かった
見終わった後、ずっと「エスパーダ…かっこいい…」としか言えない生き物にされてしまう位、格好良かったです

そいで、石田三成は、そりゃあ、当然嬉しかったよー!と素直な声でお伝え、お伝え、お伝え

格好良かったねい
切なくってさぁ
生き難そうで堪らなかった

中島先生が、パンフで「石田三成なら、うちには粟根がいる」とか言ってくれる位に、ぴったりでごんした
お陰で、今は完全に三成贔屓だもの
髑髏で家康も結構好きになったクチだけど、やっぱ石田三成みたいな生き様の不器用で、巧くいかない一直線な人を、粟根さんに演じられってしまうと、心臓がぎゅうぎゅうと痛くなる位に、いいなぁ、好きだなあと思わされてしまうのです
まぁ、自明の理だけど、前田慶次と、石田三成の共闘シーン
泣きましたよ
ええ、もう
そらぁ、もう、だみだー!!ってなって、ダバーってなった
あの、五右衛門ロックのテーマが掛かって、冠君がシャウトして、慶次に三成が刀抜かせて、もう、だみだーって

これって、劇団側の心遣い?って思いましたよ
気遣いよねって
思いやり?
おもてなし?
こういうの見せときゃ、納得して帰るって思ってんだろってねぇ?

もう、大納得じゃああああー!!!!(素直に)

どういう意図だろうが嬉しいものは嬉しいし、観たいものは、観たいんです
めい一杯、アンケートに嬉しかった、ずっと観たかったんだ、嬉しかったって書いて帰ってきて、また、劇団公演で、客演大活躍でもいいから、少しでも、ああいう御褒美をいただけたら嬉しいなぁといじましく願っている次第です

んなわけで、お祭りでしたというだけで済ますつもりが、滅法長くなっちったい
まぁ、新感線の事だからってんで、自分で自分に「しょうがない、しょうがない」って言っておきます


鹿殺し「BONE SONGS」

次は、「僕愛」以来全公演押さえておりますな、鹿殺し
強い女が、強い女に至るまでの、強い女を形作る愛しい骨たちのお話
これはABCホールで最前列で観まして、死ぬほど泣いた記憶があります
最後、オレノ君演じる息子が病弱なのにレスラーになってリングで一人で命がけで戦って、倒れて起き上がれなくなった時、昏睡状態だった母親のチョビさんが乱入してくる件で嗚咽が漏れる位に泣いてしまって、これが、何が酷いって、最前列の前を、チョビさんや死んで彼女の骨となった人達が騒ぎながら客を煽りながら現れるのですが、目の前で煽られて、煽られてる私は号泣で、「え? いじめ? これ、私いじめうけてるみたいじゃね?」みたいな図になってて、大変恐縮でした
いや、あれは、いかんよ

あんなもん、もう、顔がくっちゃくちゃになっちまうよ

あと、カムカムミニキーナの松村さんが死ぬほどよかった
あのお父ちゃん役はずるいの一言
あんなん、たまらんわー!というのと、ゲストを上手に酷使する鹿殺し(だから呼ばれると、呼ばれた役者のファンは嬉しいよね)ならではの、使いっぷりに「鹿殺し、すげぇ」と唸り倒しました

姜暢雄さんも、イケメンなのに鹿殺しに順応しまくりで、最早イケメンというアイテムを微塵も使ってない辺りに、鹿殺しの鹿殺したる所以をみたり
鹿殺しって、キャラとして美人もイケメンも出した事ないよねぇ
みんな、余裕がなくて、みんなひけらかすものがない
そこが、いいんだろうけど
丸尾さんも、格好良かったし、うにちゃんも、けこ美ちゃんも相変わらず可愛くて、輝さんはどのキャラも好きだけど、特にチョイ役なれどスケ番の女装が洒落にならないエロ可愛さで(パンツを覗こうと一生懸命になってしまった自分の事、恥じないからっ! 私恥じないからっ!)門人さんもキャラも、ダンスも大満足でした

でも、トップクラス卑怯は、オレノ君な?
ここにきての、ショタ!
怖い!! 可愛い! 怖い!!!
だのに、一番涙をだーだーと絞られたのも、彼の息子役になわけで、田舎の侍といい、いいなぁ、オレノ君、最近超いいなぁ!と、次の公演も期待しているわけです(あ、次って飴箱客演なのかすら?)

主演のチョビさんは、もう、なんも言う事ねぇ〜
可愛いし、健気だし、でも、憎たらしくて、愚かで、弱くて、強くて、やっぱ、そういう複雑なのを、あの小さな体にいっぱいに詰め込んでる役っつうのは、チョビさんの王道で、だから、王道だなぁ!って、言う事ねぇ〜って感じです

お話としては、キャラに一貫性がない人が結構いたり、矛盾点もあったり、そもそも「不幸な女」として芝居の始め紹介された筈の主人公が、能力的や交友関係的に凄く恵まれていて、生れた境遇は兎も角として、それからの人生決して、不憫なものではなかった事や、本人の心の在り方、ある種「自業自得」ともいえる理由で自ら不幸になっていく姿に共感を覚えられなかったり、苛立ちを覚えたりもしたのですが、それでも、ラストに向けて疾走していくスピード感や、女の一代記としてのスケール感はかなり心地よくて、一杯笑って、派手な見せ場もあって、やっぱ、いい劇団だなぁとニコニコして観劇し終える事が出来ました

演出も洗練されながら、汗の匂いがしそうな泥臭さもあって、でも、やっぱり、どんどん巧いなぁって、いい感じに巧いよなぁって、特にダンスシーンとか、歌ってるところは思いましたよねぇ
場面の転換もスムーズだし、どんどん、これからも、精力的に芝居を打ってって欲しいと願っております

あ、余談ですが、大阪千秋楽ってんで私観に行った日、チョビさんがサイン当番だったんですけど、その前に売り子してた門人さんから田舎の侍のDVDを買いまして
で、まぁ、うっかりというか、誠に遺憾なのですが、田舎の侍にて完全に「何度も来てくれてますよね?」って指摘されて(だって、私が行く日、毎回門人さんがDVDにサインしてくれる日なんだもん)顔を覚えられたで御座るの憂き目にあっている訳なのですが、その日も、DVD買いながら少しお話させていただきまして、その話の最中、門人さんってば、私に売ってくれるDVDを手にしたまま、喋ってるうちに、結構身振りが大きくなっておりまして、結果として、チョビさんにDVDサインしてもらう為にパッケージを空けたら、DVDが箱から外れてて落下
チョビさん「わぁわぁわぁ! ごめんなさい!」ってなって私も「いえ、私が悪いのです」とかなって「貴方が悪い事なんて何一つない!」とかの言い合いになって、その後、そっと、門人さんを眺めてみるという一時を過ごしてみました
あー、しかし、目の前で見てもチョビさん小さかわよかったー!
小動物の可愛さ…(きゅん)

次青山円形だそうで、是非大阪でも演って欲しいんだけど、どうなのかすら?
絶対行きます!とだけは伝えてあるので、行きたいのだけど…うーん、つか、一遍名古屋とかでやっておくれよ…丁度いいサイズの小屋ないけどねー!


ここまでの長さをもってしても、まだ二本しか書き終わってない恐怖に怯えておりまふ

猫ホテ「あの女」

所謂、木島佳苗の事件に端を発しているであろう、女の為のファンタジーでした
出演者は、まことさんと、しんぺーさんと、ガンツさんの三名
「愛してる…」とかでも感じたのですが、脚本の千葉さんは、どうにもまことさんに女の夢を託されるのが倣いなのかしら?と思うくらい、まことさんのファンタジーっぷりが凄かったです

いや、別段凄い男前役とか、そういうんじゃなくて、童貞でコミニケーション不全の傾向があって、でも純粋でお人よしで優しくて、寂しくて、そういう、なんか、そういうね、ある一定以上の年齢にある、ある一定の趣味の女性からすると、凄く胸を射抜かれるような役をされてて、同時に加害者である「あの女」も演じられる訳で(それは出演者の男性三名とも演じるわけですが)、孤独な男である時のまことさん独特の色っぽさが凄くって、それでいて、笑ったときに、子供みたいになっちゃうのも卑怯だなって思わせて、何にせよ、ああ、ファンタジーな生き物だ…と、つくづく眺めてしまいました

三人とも口紅を塗ったまま、男性も演じ、「あの女」にもなり、なんだろうなぁ、騙す側であり、騙される側であるという、そのいったりきたり感が、めまぐるしいとも言えるスピードで行われているのに、一切勢いに繋がらないところが、マキノさんっぽいのかな?と感じました

しんぺーさんの、横暴さや、ガンツさんの狡猾な繊細さもよかったなぁ
男が、本当にこんなに弱かったならば
男が、本当に無垢ならば
それは随分女に取って生き易かろう…と夢見てみたり
こういう男達を騙すというのは、悪辣であろうに、「あの女」は、なんだか三人とも、タイプが違うよう演じども、何処か天使めいていて、だから、「あの女」は、女達にとってのファンタジーであり、男達にとっても「幻想」だったんだろうなぁと思っている次第です

しかし、三人の翻弄された男達のふわふわとした会話とか、どうにも、現実の話とは思われないような、霞がかった世界だったなぁとぼんにゃり
千葉さん演出だと、もっとエグいだろうなぁ
もっと、生々しくて、滑稽で、みっともない男達になってたと思う

正直、私の大好き!な感じの芝居ではないし、その前に前座芝居として演じられた、平田の敦ちゃんやら、今回出演してない猫ホテメンバーである、佐藤真弓さんだの、千葉さんだのが10分ほどの時間で見せてくれた、白い巨塔のパロ芝居が面白すぎて、ひいひい言わされ過ぎたせいで、そっちの印象のが強いという失態に陥ってるわけですが、そいでも、あの不思議で前のめりに「あえて」させないようなお芝居の作りは、興味深くって、観て良かったなと心底思っておるわけです


G2最終公演「デキルカギリ」

私好きでしたよー
勿論、この芝居が凄く嫌いな人もおろうなぁ…と分かった上での意思表明
最終公演と聞いて、なんだか、他人事ながらにホッとしてしまったのは、それに足る状況になっていたからだと思っております
んで、最終だから、多分今一番、訴えたい事を、ちゃんと訴えてたんだろうなぁという、なんだか、欲のないストイックさを勝手に見出してしまいました
反・原発芝居です
ケラさんは、「奥様お尻をどうぞ」で、散々に虚仮にして、マジに気合入れた「ナめた芝居」を作って、結構な面子揃えて中規模の劇場でやっちまうってぇのが格好良いなぁって思ったのですが、G2はどうにもストレートで、でも、凄く笑いを散りばめて、きちんとコメディで、やーやー、なんだか、凄くいいもの観た気がいたしました

うん、欲のない芝居だ

まぁ、こういうドタバタコメディっていうのは、どうしても、「おお、ちょっと…大王…っぽい…」とか感じてしまう性質なのですが、そんでも、G2ならではの優しい感じとかが混入されてて、後味が大変宜しかったです(大王だと笑いすぎて、訳わかんなくなって、後味とかどうでも良くなる)
話の構造も凝ってたし(故に後半、破綻も見え隠れしたんだけれども。 つか、自宅の池にアレ隠しちゃうって、随分馬鹿だろう。 どう考えても馬鹿だろう。 唐突な裏切りとか、一貫してない行動哲学とか、結構首傾げるポイントはあった)状況が悪化してく様を思う存分笑う事が出来ました。

主演である僧正・山内さんが素晴らしく良かった
あの声のトーン・表情、お芝居の真ん中で振り回されて、ふにゃふにゃになって、そういうのが素晴らしく良かった
もう、大層笑った、笑った
なんか、私は山内さんに「過虐」か「困惑」を求める傾向があって、そのうちの「困惑」する山内さんを凄く堪能させて貰った気がいたします
イッセーさんのワークショップで聞いて凄い納得したけど、コメディの根幹って「困っている人」なんですよねぇ
その堂々の根っ子である「困っている人」を、最高の困りっぷりで見せてくれて、本当に面白かったなぁ

あと、岩井さんがっ! ハイバイの岩井さんが素晴らしく格好良くて、なんじゃこりゃあ!ってなった

三重によく来てくれる岩井さん
勝手に親近感を抱いている岩井さん
向田邦子賞の受賞を、よりにもよって三重で祝われる岩井さん

そんな岩井さんが、超格好いいんですけど?!と、私変な汗がじわじわ滲む状況に
あの物語にはヒーローが二人いて、そのうちの一人は、あの一家から蒸発してしまった兄である事は間違いないのだけれど、もう一人は岩井さんで、黙ったまま、苦しげな変な笑い声の人が、なんか、凄い事をやっちゃってて、とにかく、えーと、えーと、大変惚れました
ハイバイ、次の三重公演の「て」も楽しみにしております

そいと、テキサス以来大好きで、凄く注目してる吉本菜穂子さんもイっちゃってて、エロくて、可愛くて、でも悲しくて、最高でした
あー、あの人、もっと観たい
劇団、本谷有希子とか行けば観れるのかすら?

仁ちゃんも、すっかり舞台役者さんで、完全に舞台演技がこなれたなぁと、月日の流れを思ってみたり
相方は、チャートで1位獲ったりして、えんぶの表紙になってみたりしている訳ですが、えーと…ラーメンズ本公演は?とか…言わない方が…いいのかしら…?(空気を読もうとする目付きで周囲を窺いつつ)

なんか、最後だけど、最後です!って感じじゃなくて、でも、こういう芝居が最後でよかったなって私的に思えるお芝居でした
うん、よかった!

柿喰う客「発情ジュリアスシーザー」

地元で観たよー!
ということで、そこそこメジャーなのに、三重に優しくしてくれるから好き!な劇団の双璧があって、一方は「ハイバイ」なのですが、もう一方は「柿喰う客」です
座長が、高校演劇の全国大会で後輩たちのために「マクベス」を書いて賞を受賞した時から好きですとかって、やぁやぁ、運命じゃね?
とかいいつつ、これまでに「長靴を履いた猫」しか観てない体たらくなのですが、(「傷は浅いぞ」が死ぬほど気になってます。 コンセプトの地獄感が超私好み。 ただ、舞台演劇だし、私が想像するほどスプラッタじゃないのかなぁ? 可愛いアイドル達が血みどろになっていく様とか、是非御覧になりたいのだけど)「発情ジュリアスシーザー」は大変面白かったです

女体シェイクスピアと銘打ってるだけあって、女性しか出てないながらも、みんな超可愛い
超綺麗
スタイルがいい
宝塚には手を出せないけれど、綺麗な女性が眉目秀麗な男性を演じる様を見て、うっとりしたいという人がいれば、その欲は満たせると思います
ジュリアス・シーザー役の方が、まぁ、もう、超可愛いの
アイドルっぽいの
華奢で、今時の顔立ちをしていて、てか、実際オーディションでグランプリ獲ってて、avex所属で、とにかく垢抜けた可愛さで、其れに対するブルータスがもう、スタイル良くて、スラッとしてて、威風堂々で、格好良くって、良くって、男役!って感じで、ひゃーひゃーとトキメキながら観ておりました
そいから、観てる時は知らなんだけど、飴箱の女優さんもキャシアス役で出てらしたのよねい
お、おおお…まさか、み、三重に飴箱女優が…!とわななき
でも、声の発生の仕方とか、確かに合っているかもしらん…

そして、女優祭なだけあって、出演陣の経歴が異常に豪華で、またしても「お、おおおお…凄い面子が三重に…しかも、青山円形すら比較にならん程の小さな箱で…近距離で…」と、震えてみたり
とにかく「三重に…」が大きなポイントです
こちらまで出向いてくれただけで、私の贔屓目は鰻上りとなります

とはいえ、贔屓目抜きにしても、台詞の決め方、見得の張り方、音楽の使い方に衣装含めて、とても良かったと思います
多分、もうちょっと笑いを取りたいんだろうなぁという欲を察したのですが、それは、おいおいって事で(そもそも、三重は沸点高いしな。 滅多と笑わん。 田舎やけん、仕方がない。 観てる時、ソークールで、終わった後ツイッターとかで感想が熱いのが三重)(そいでも岡田アガサさんとかは流石の面白さでした。 あと、「百戦錬磨のルーシリアス」ネタとかも、ぐふっ!ってなった)
こんな地方で、出待ちまで出るとか脅威だと思いますし、長靴をやってくれるそうですし、これからも、どしどし三重にお越しやす!な劇団なのです


さて、ここまで書いたところで、長すぎてスクロールが重くなるというmomiziあるあるな現象が起きてしまったので、ここで、前半戦終えたいと思います
後半は、明日更新

もう一回書くけど、二都は若干、サイレントフェスタは超絶閲覧注意ですからねー!
ではでは