現実世界に立ち戻りそうで立ち戻りかねている昨今、私はいかが過ごしてますか?(聞いちゃった?!)

他人に聞かずにはいられぬ程に、どこかふわふわしているのです。

されど、日々仕事はあり、本日もキングファイルを抱えてあっちへうろうろこっちへうろうろ、他社に送るために梱包した段ボール箱を、「あ、これ、中身差し替えといて」の一言で、カッターナイフで切り裂いたり、また閉じ込めたりと、不毛な忙しさを味わっているのですが、同時に、まるはおねえ様より嬉しい追い詰めワードいただけまして(笑)とりあえず、お話を書きだしてみました。
もう、混乱の最中だから、混乱激しい内容になりつつあって、えーーと、友よ済まない!
折角、鳥羽くんだりまで付き合っていただいたのだが、あの取材は一切、捨て去る事にしました。
違う話になった!
あの話は書かない!
海が綺麗だった!という事で、お互い楽しんだのだから、そこで手を打とうじゃないか!(酷)

結局、全ての決着も、全ての澱も、混乱も、書くことでしか昇華はしないのだ。

悲しい事に、私は、私自身の性質としては大変、朗らかというか、単純というか、然程深みのない、浅ぁぁぁぁい性格をしていると自認しているのですが、書くものの傾向は、限りなく陰惨だ。
陰惨さに、魅力を見出してしまうし、悲惨さから、人間を書こうとしてしまう。
暖かで、爽やかで、陽だまりのような場所を、知っているのに、そこで過ごしているのに、巧く書けない。

で、ちょっと、そういう私から逃げようとしてしまったのですが、ワークショップに参加して、朗らかでフツーな人々の活動に触れ、限りなく優しい活動に触れ、人間の性善性をむざむざと目の当たりにした後に、私が書きたくなったのは、そこから見出した陰惨さでした。
それだからこその、暗闇でした。

おお、いやだ、この私の傾向は!

本当に、ごめんなさい、ごめんなさい、明るい言葉も、励ましの言葉も全部届いていて、嬉しくって、受け止めていて、ありがたくって、でも、私はやっぱりここに立ち返ってしまう。
それは、決して、その言葉たちにそむいたり、その言葉達を侮ったりしているから、こういう結果を生むのではなく、私の書く作品の傾向がそちら側にあるからであり、素直に奮起した結末である事には代わりないのです。

私は私が好きになった人たちや、魅力を感じた人たちを、小説の中で、どうして決定的に貶めてしまうのだろう!
申し訳ない! 本当に申し訳ない!
ああ、無邪気に「落語の台本書いてよ!」と言ってくださった落語家の方や、「取材に来て、取り上げてよ!」と言ってくださった大道芸人の方に顔向けなぞも出来そうにない。
ほんと、私に好かれない方がいいよ。
私の前で、私の琴線に触れるような事はくれぐれも控えた方がいいよ。
私は、そういう風みたいだから。

やはり、サドだ。
サド魂復活だ、こん畜生が。
小説を書いているときの私の顔なぞ、誰にも見せられないよ。
きっと、物凄く陰惨な顔をしているから。

ただ、ワークショップ内で「欠点こそ、魅力に見せる」というその取り組みに必死になっていた経緯もあり、私のこの性質から無理に逃げる事もなく、今回も私の十八番で、今回も、私のやりたいように、私の性質を生かした話を書こうと思います。
今までは、「ほの暗い」程度で抑えていたものを、一度全開させてみようかと思う。
本当に、絶対的に暗く、悲惨で、取り返しのつかないようなものを書いてみよう。
おお、がんばるぞー!


という訳で、6日間で吸収したものを、全て言葉に放熱してやろうと目論んでいるのですが、今週の僕の歩く道

私は、不器用な人間なので一度に二つのことを同時にこなせないし、一つの事に意識を集中させていると他の事に心が向かなかったりするのですが(故に、メタルマクベス、今見るのは勿体無いと思って、ちょっと置いてあります。 むしろ「朧」見て、ちゃんと新感線に気持ちがいってからのがよいのかも)このドラマは、ストンと自分の中に落ちて集中してみる事が出来ました。

むしろ、ワークショップと繋がっている部分がある。

誠実で優しいという事だ。

輝の定規を、本社のえらい人が取り上げて笑っていたシーン。
カーッと頭に血が上った。

あ、許せないと思った。

例えば、色々悪い事はあるけど、凄く、凄くしてはいけないことをしたんだと思う。
輝の尊厳とか、根幹に関わる問題のようにも思えた。

だから、園長が走るシーンで、だーっと涙が出た。

小日向さんとの、会話がよかったのだ。

考えてみれば、このシリーズに出演し続けている二人だけども、今回が一番距離感の近い役どころで二人の会話しているところの安心感、シビアさが大好きだったのだが、今回酒場のシーンは本当に素敵だった。
それでも、「出世」を目指す園長と、自分の傷から逃れられない古賀さん。

大人というのは厄介だなぁと思う。
長い間生きているという事は、厄介が増えるという事だ。
それが、大人の幸せにも繋がっているのだろうけど。

都古ちゃんは、悲しい言葉を言われていて、私もうぐっとなった。
犠牲を強いた恋だったのだろうか?

犠牲を厭わなかったのは、河原さんの方なのにねぇ。
あの二人の今後も気になる。

輝は、動物園の人たちと、巧く行っていて、それが凄く見ていて嬉しい。

クッピーの為にみんなが残っていて、夜食にピザを食べるシーンが、私は凄くジーンときた。

ご飯を食べる時は、好きな人や、気の合う人や、家族や、大事な人と食べる方が絶対に美味しくて、輝はおいしそうにピザを食べていて、だから、ああ、この動物園の同僚達は、輝にとっても「大事な人」達になりえてるんだなぁと思えたのだ。
輝は、無表情で、言葉も少ないし、難しいしキャラクターを読み解くというのは困難なのに、それでも、輝を優しい人だと思えるように物語の流れが作られていて、また橋部先生の手腕を思う。

凄くよかった。
このタイミングでこのドラマを見れたのは凄くよかった。
ストンと腑に落ちた。

優しくて静かな世界は美しくていいなぁ!


そして、私はまた、陰惨を追及する作業に戻るのです。
おおお、因果だ!
しかし、全ての決着は、これで付けなきゃ!