知事とロック

  • 私の住む三重は、然程地震の脅威とは無縁の地だったのですが、先日ニュースになる程に大きな地震がこの地を見舞いまして、大変驚きました。

その日は、古くからの友人が自宅に泊まりにきていて、近所にある劇場に(ていうか、Sさん! 三重大劇研の芝居は、Sさんが仰ってた14,15日でした! 私、がっつり間違ってました! ていうか、気付けよ、私! 話の過程で気ーづけーよー)お芝居を観に行く予定で、12時になったら家を出ようと言い合っていたのですが、12時からは犬顔家のチケとりがあったので(私はうっかり先行予約を申し込み忘れていたので、本気で賭けてました)友人に頼んで、家を出るのを12時半にしてもらいました。
で、チケットを押さえて一安心して、友人が私がバナナマンさんが好きだよと言っていた所、「見せたげる」と持ってきてくれたバナナマン内P出演時の映像(それも赤えんぴつの映像)を眺め終わった頃位にいきなり激震。
びっくりしたなー!
友人と二人で、ピキって固まったまま揺れが収まるのを、まるで隙を伺うかのように待ってしまいました。
いやいや、ほんとに咄嗟にああいう時は何も出来ませんねー。
もし、新感線やらバナナマンやらがなかったら、車に乗ってお出かけしていたわけで、それは自宅にいる時よりも大層怖かったに違いないと思い、私達を引き止めていたものに感謝、感謝。

我が家の犬は、「きゃふん!」と高い声をあげつつ、右往左往していたらしくて、あとで「怖かったねー」と抱きしめにいって大層うざがられてしまいました。

地震後色々な方々にご心配のメールをいただきまして、凄くありがたかったです!
momiziこの通り完全に無事でございますー!
本当にありがとうございますー!
震度の割には、揺れの時間は短く、お亡くなりになられた方もなく、本当によかったと胸を撫で下ろしてみたり。
私の家族も友人も皆無事で、本当に、本当によかったなー!

  • 通販にて発送した本の到着報告やご感想を頂き始め、動機が滅茶苦茶に激しくなる。

ある意味私史上最大の冒険をやってしまっている内容であり、書いている最中一瞬たりとも冷静でなかった自分を思い出すと、呼吸すらままならなくなり、頂いた文章を顔を両手で覆ったまま、指の隙間からありがたく覗き見るという混乱具合。
だって、感想のメールを読みながら体が震えているのですもの!
傲慢な言い方をすれば「間違いようのない話」を書いた後の感想には、然程の動揺もないのですが(いえ、大変ありがたくてそういう意味では震えるのですが!)今回のは、もー、正直に恐怖で震えますからねー!
こ、これは一体どういう気持ちなのか、今だかってない弱気な自分に遭遇しているのですが、本当にありがとうございますーぅうぅぅぅう(呻き声)!
変な呻き声を漏らしつつも、あの子はとにかく無事届いていっているようだと、一安心したのでした。

  • 地震のあった前日、県民の日とゆう事で、三重県で学生時代を過ごした伊藤たかみさんの講演会を聴きに行っておりました。

これは、うちの会社の社長命令(本人にはその気はないだろうが社長に「是非お願いします」といわれて断れるほど肝の太い社員ではないので、最早休日出勤に等しく、付き合わせた友人に心から感謝)
「八月の路上に捨てる」にて芥川賞を受賞した伊藤さんの公演は、脳髄に痺れが走る程に拙く、「小説あんなにおもろいのになー」としみじみ。
やーーー、つまんなかったーーーー!(ばっさり)
あわあわと語る様が大層人がよく、可愛い感じで、同時に少年臭くて驚く。
この幼さが角田光代の心をゲッツしたのか等と感慨にふけりつつ、その後の高校生とのトークセッションにて、高校生相手に凄くニコニコと懸命に語りかけようとしている姿に好感を抱いてみたりていうか、むしろ伊藤さん自体が高校生に同化してた。
あと高校生達の中に、私が文芸部の高校生相手に講演したときの生徒が二人いて、将来の夢は?と問われて「作家です」と淀みなく答える姿に心底喜ぶ。
高校生で、ああいう場所で、たくさんの人の前で顔を上げて言い切れる気持ちが清々しくていいなー。
私は学生の頃はつまらない羞恥心に捉われていて「小説は趣味です」と言い切っていたので、なんだか、恥ずかしい気持ちになった。
あと、講演会場は日本でも有数の「音響の良いホール」として有名なのですが、伊藤さんの小説の「ぎぶそん」にて描かれているロックバンドになぞらえ、県内でも実力派のロックバンドを呼んで演奏をしてくれて、「県民の日」というお堅いイベントにての、その演奏の浮き具合に、冷や汗をかく。
前列に座っていた教育関係者や、県職と思わしきお年を召した方々は一斉に逃げるようにして会場を出ていっており、新感線芝居にて染様出演時、彼のFANと思わしき妙齢の着物姿の女性の方々が二幕目に入る前に姿を消していたことを思い出す。
そうよねー、演舞場だしねー、染様主演だし、歌舞伎やってると思うわよねー!と、思わず気の毒がってしまったのと同じく、今回は「県民の日」イベントに何の因果か呼ばれ、確かに実力はと呼ぶに相応しい演奏をしているのに、「一切」ノってこない客を前に、演奏するバンドの方々を気の毒に思ってしまったり。
女性ボーカリストの人はそれでも何とかお喋りで、盛り上げようとしてくれるのだが、反応も乏しく、ホールの音響の素晴らしさによって迫力ある音が、虚しく届くばかりで、やっぱライブって客層大事よねーとしみじみしてしまったり。
先日再選を果したばかりの野呂知事が会場にはいらしていたのだが、あのロックをどのような思いで聞いていたのか、知事とハードロックの組み合わせが妙におかしくて、斜め前に座る彼の後頭部ばかりを凝視しておりました(だって、ステージ上は痛々しくて見てらんない!)

  • 県民の日と言う事で市内の美術館が割引していると聞き、シャガール展を観に行きました。

閉館まで残り一時間という事を知らず、スタッフの強力な勧めにより音声ガイドを500円でレンタル。
それは借りて大層よかったと思ったので構わないのですが、貸し出す前に「あと一時間で閉館ですがよろしいでしょうか?」と聞いてくれればいいのに、と不満に思ったり。
シャガールという人はユダヤの人で、酷い貧しさを経験していて、大層に苦労して絵を描いていて、特に初期の頃の陰鬱さに驚く。
心情がそのまま絵に出る人というか、シャガールの青の陰鬱さと鮮烈さ、透明感と不透明感に感銘を受けたり。
彼が運命の女性ベラと出会い我が世の春を経て、彼女を死という悲劇により失い、再び第二の女性と出会い幸福を得るまでの物語が、完璧なまでに絵によって表されていてなんて素直で可愛い人なんだ!と両手を握り合わせてみたり。
絵の事は一切分からない人間なのですが、80歳の晩年に書いたという薄く美しい水色と青色の間の色した空気の中描かれるパリの情景と、その空に浮かぶ白い花嫁そして、美しい花束が大きな一枚のカンバスに描かれた絵の前で私は「ふああっ」と幸福の溜息を吐いた。(シャガールの代表作「恋人達」とはまた別の絵です)
初期の陰鬱さから、大いなる変遷を経て、80という年齢にてこれほどまでに鮮やかで可愛く美しく透明感に満ちた、一転の曇りなく明るい青を見せられるなんて!とドキドキしたのだ。
シャガールの中で一番好きな絵がその時決まって、私は全部見終わったあと閉館間近の美術館で友人に頼み込み、小走りになってもう一度その絵の前まで行き、名残惜しむようにして眺めてしまった。

そして、同時に彼の燃えるような執念と陰鬱の象徴として、自分と敵対していた人間をモデルに書いた人物の顔をスパリと真横に切り裂き、真っ白に塗った背景を実際に踏みつけ自分の靴底跡を残した作品も忘れられないだろうなぁと思っている。
複雑な精神構造を見て怖いのではなく、なんという真面目な怒り方をするのだろうと、嫌いな奴を描いた自分の絵を「えいや!」と踏みつけるシャガールの姿を思い浮かべて、ちょっときゅっと切なくなったのだ。
時間があれば、また見に行きたいなーと思っています。

  • 犬顔のチケットはとりあえず三枚確保しました。

イープラスさんで抽選を申し込んであるチケットを確保出来たら四枚。
とりあえずそこで我慢しようかなと思っています。
たくさん見たいとは思うのですが、私ってば現在

恋の骨折り損
「ツグノフの森」
「まつさをな」(3回)
「薮原検校」
「ひーはー」

のチケットを確保しており、そろそろ自重が必要と自分に言い聞かせていたり。
あー、しかし、ごろさんの舞台は勿論観たいし、「流れ姉妹」も観たいし、名古屋にドラリオンがくるのでそれも観たいしと、現在大混乱状況。
これ、多分、あれだ片桐仁が悪いな。
「ツグノフ」と「ひーはー」は予定外もいいところだもの!
あいつ、いきなり私の人生に割り込んできちゃったもんなー!
スゥイート7を友人と妹と共に観たのですが、もう嘔吐したいほど可愛かったもん!
萌え嘔吐。
おえーー、かわいい、おえーーってなる。
あーー、もーーー、可愛い!
欲しい!
あの子欲しいよ!
スゥイート7は出演者皆がしこたま可愛く、愛しく、アテ書きが完璧に成されていて、小林さんすげーとひたすら関心。
自分の作ったキャラクターを心底愛しているのだなと、好感を抱く。
そんな訳で、くそう! そうさ、我が家には、KKPDVDも、泥棒役者もごっそりあるさ!
ガマザニも、ダブリンも欲しいんだよなー!
ツグノフの会場とかでは売ってないのかなーー??

新感線ボックスも、ゴールデンウィークまでに届けば、私を現在恐怖のずんどこに叩き落している「酒屋にて、新感線古株役者四人による、うだうだ喋り」という特典を眺められたのに!(関係ないが、私はあのメンツにおいて、一切の癒やしを高田さんに求めてしまうであろう事は想像に難くなく、本当に素で喋る彼らに対しての猜疑心の強さと恐怖心の強さに慄くばかりである。 特に、特筆して言えば、古田さんと粟根さんが会話するという事が、ものすごーーーく怖い! 慄く! 多分まともに見てらんない! やめときゃいいのに!とすら思いつつも勿論楽しみで、この拒否感が一体どこから湧いているのか、私の想像力はどこへ向かっているのか、興味のつきないところである)
しかも、新感線パンフ付きボックス(所謂、新感線ボックスのもっと高い方)も予約済み、振込み済みさ!
ううう、今そういう時期なのかしら?と遠い目になりながらも、これ以上、面白い事があってくれるなと心からお祈りしています。

  • 今週のスマスマを、ユッキーさんと例によってチャットをしながら眺めていて、「敏腕プロデューサー」コントにてかってない盛り上がり方をしてしまう。

とゆうのも、ユッキーさんがF4の、切れ長の目の子のファンであり、私はADのただならぬダダもれの色気と、お下げつくしんごのかわゆさに勿論夢中になってしまっていて、キャーキャーとお互い大層乙女に喜んでしまいました。
しかし、あのADはどうしたことなんでしょうねー?
あのTシャツとか、表情とかがたまらん!
ああいうシャツを見ると私は無条件で「えい!」と捲り上げたくなるのですが、ADのTシャツエロスといったら、「あれ捲りあげられてからこそが、真のシャツとしてのデザイン機能を果すのではないのでしょうか?」と脳内にて誰かと交信を始めてしまい、そのまま、画面上のシンゴに「捲ってやれ〜〜 そのシャツめくってやれ〜」と電波を送ってみるも、届かなかったのか、届いても無視されたのか、何にしろ「慎吾の意気地なし!」という理不尽な結論に到達。
しかし、あのシャツは絶対べろんって首の辺りまで捲られてこそ意味があると思うのだけどなーー(真顔で)

あと、ビストロの欣也様が死ぬ程かっこよくて感じよくてかっこよくて、「うきゅううっ」と変な声を上げてしまってました。
かっこいーーなーー!! マジで!!!
あの目が素敵だ。
あと、優しくてフォローが完璧で、剛のボケボケな言葉への返答も優しくて感じよくて完璧だった。
ユッキーと二人して、目をハートにして彼に釘付けでしたねー。

フロアプレイの面々も、かっこようて、またしても「観にいきたい」と唸ってしまう。
観たいものが多すぎる!! あーー、もーー、ほんとにちょっと、面白い事ストップ!
ストップ、ストップー!!